痔瘻(あな痔)
痔瘻(あな痔)
痔瘻(「あな痔」と呼ばれることもある)は、肛門内部から細菌が侵入し、肛門周辺に膿のトンネル(瘻管)が形成された状態です。この疾患の最大の特徴は、自然に治ることがほとんどなく、放置すると瘻管が複雑化したり、まれにがん化(痔瘻がん)するリスクもあるため、根治的な手術が不可欠であることです。
千葉市花見川区の「いまにし医院」では、痔瘻の診断から根治手術、そして術後の丁寧なケアまで一貫してサポートします。
痔瘻は、その前段階として「肛門周囲膿瘍」という急性期の病態を伴います。
肛門内部にあるくぼみ(肛門小窩)から細菌が侵入し、肛門周囲に膿が溜まった状態です。この時期は、ズキズキとした激しい痛み、腫れ、38〜39℃の発熱を伴い、座ることも困難になることがあります。肛門よりも深部に膿瘍が進展すると直腸周囲膿瘍と呼ばれるようになります。
膿瘍が自然に破裂するか、切開排膿されて膿が排出されると、激しい痛みは一時的に和らぎます。しかし、膿の通り道がトンネル状の瘻管として残り、これが痔瘻という慢性期の状態です。痔瘻になると痛みは通常なくなりますが、代わりに肛門周辺のしこりや、下着を汚すような膿や分泌物が続くようになります。
このように、激しい痛みが消えたからといって病気が治ったわけではありません。痔瘻は放置するほど、瘻管が複雑化し、手術が難しくなるリスクが高まります。
当院では、まず問診で症状を詳しくお伺いし、視診や触診、肛門鏡を使って病態を把握します。瘻管の広がりや複雑性を正確に診断するため、必要に応じてCTやMRIなどの画像診断が可能な提携医療機関をご紹介し、連携して診療を進めます。
通常、痔瘻は自然治癒が期待できないため、根治を目的とした手術が治療の原則となります。当院では、患者様の病態や肛門機能の温存に対するご希望に合わせて、最適な手術法をご提案します。
切開開放術(Lay-open法)
瘻管を完全に切開し、傷を開放したまま治癒を促す方法です。再発率が約1〜2%と低く、根治性が高いのが特長です。
括約筋温存法(くり抜き法)
肛門括約筋をできるだけ傷つけずに瘻管だけをくり抜いて切除する方法です。肛門機能の温存効果が高い一方で、再発リスクがやや高くなります。
シートン法
瘻管にゴム紐を通して縛り、時間をかけてゆっくりと切開していく方法です。肛門機能の温存効果が非常に高いですが、治療期間が数ヶ月から1年と長くなります。
当院は、入院設備を備えており、上記の術式を病態に応じて選択しております。また、東京山手メディカルセンターの大腸肛門病センター外科部長である岡本欣也氏など、複数の専門医が診療にあたっています。
| 治療法 | メリット | デメリット | 治療期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 切開開放術 | 根治性が高く、再発がほとんどない | 括約筋の切除を伴うため、部位によっては肛門の締まりが悪くなるリスクがある | 2ヶ月程度 |
| 括約筋温存術 | 肛門機能を温存できる | 再発のリスクがある | 2ヶ月程度 |
| シートン法 | 肛門機能の温存効果が高い | 治療期間が数ヶ月〜1年と長い | 数ヶ月〜1年 |
痔瘻の予防には、下痢や便秘を防ぐことが重要です。規則正しい排便習慣を身につけ、日々の生活で疲労やストレスを溜めないよう心がけましょう。節酒や禁酒も重要です。お一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。
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